唇よ、熱く君を語れ

職場で使うには余りにも独特な香りのハンドクリームを、やっとこさ使い切ってしまった。オアシスを無くした私の手は、油分、水分を捕まえられず、砂漠地帯と化す。

出先で見つけたLUSHに光を見出し、駆け込む。
野生の草花の香りがするクリームを購入した。



話は変わるが、唇のターンオーバーが過剰な友人に「皮が剥けないリップがないか」と尋ねられ、かねてより気に入っているリキッドルージュをおすすめした。

その際、色見本の画像を送りたかったのでホームページを見に行ったところ、私が使っていたPK400番のカラーに、「Why not?"だめなの?"」と意味が込められていたことを知る。

好きな人とデートした時、私はこのリップを付けていた。好きな人は私のことを好きじゃない。

次に買うならこの色と思ったOR241番は、「That's it?"それだけ?"」のキャプション。
流行りの歌より心にくる。



荒れた心に荒んだ手。
そんな時は、本日購入した、「DIVINE LIGHT」と名の付いたハンドクリームを塗るほかない。
「DIVINE LIGHT」の和訳を調べたら「神聖なる光」だった。

荒れた心は曇った空。一筋の光は眩い光。
鳴り止まないファンファーレの中で、大天使ミカエルが私に出した課題、それは、心の微分積分だった。