第四次カラーコンタクトの乱

突然だが、最近気づいたことがある。

 

 

驚くべきことに、いや、私以外の人間は驚かないのかもしれないが、私にとってはひどく驚いたことに、多くの人に「オクムラはメガネ」という印象を持たれているとわかった。

 

 

端的に言おう。

 

 

 

そんなの、あんまりだ。

 

 

 

眼鏡はブスの要因である。

少女漫画に出てくる、"ちょっとヤンチャなイケてる先輩に一目惚れした地味でダッサイ主人公"は、必ずと言っていいほど三つ編みで眼鏡をかけている。

 

私はあえて眼鏡を選択するオシャレオクムラを演出しているつもりだったのに、世間ではただの根暗地味メガネだった。ブスって怖い。

 

 

20年前、母の子宮から呼ばれて飛び出て「おぎゃあおぎゃあ」したあの日、私の隣に眼鏡なんていなかった。

 

 

だのに、何故

 

 

 

不審者がいた時、名前を思い出せない人の話をする時、そんな時人は必ずと言っていいほど眼鏡をかけていたか否かを説明する。

恐らく私のことをメガネで認識していた人は、私がコンタクトで練り歩いても誰だかわかるまい。ブス以前の問題。

 

それほど重要なことだったのだ。

 

こんな簡単なこと、何故今まで気付かなかったんだろう。

 

 

私は強く思った。

メガネなんて思われたくない。せめて1つでもブスの要因を減らしたい。顔面の情報量を減らし隊。そもそも私を私と認識してくれ。

 

 

 

眼鏡をかけていないと「本体がない」と言われてしまうテンプレギャグの鬱陶しさをカチャっと取り外し、コミカルメガネは今日も元気にカラコン探しに薬局を駆けずり回る。

 

長きに渡ったカラーコンタクトの乱も、いよいよ終焉の予感。